織田信成が語る、フィギュアスケートを教える難しさ「技術は言葉で説明できるけど……」
織田信成さん2月毎日更新 Q5.人に教える時に、大切にしていることは何ですか?
――実際にどう対応されているんでしょうか?
僕の場合は、とにかく子どもたちよりも一生懸命にやることを意識しています。口で伝えることよりもまず、自分の体を動かすんです。ちょっと伝え方は難しいんですけど、上から目線、また達観して口先で教えるのではなく、必死になって教えるというか……そうアピールする。
――教えるというよりは、「まずは自分をみてくれ!」ということですね。
子どもたちよりも僕の方が頑張っているということを、がむしゃらにアピールしている感じです、正直、押し付けがましいと思われるほどに(笑)。そうすると、子どもたちも負けてられないという気持ちで、必死になってぶつかって来てくれます。先生があれだけ頑張っているんだからって。
教える側が努力を怠ると、やっぱり伝わってしまうんじゃないかなと。頑張ってと声を掛けるだけじゃなく、先生の頑張りを伝えることも、大切なことだと思います。
あとは、僕はまだ若いということもあるので、選手よりも体を動かして「こうだよ」、「いま先生やるから見といてね」というふうに実演して、なるべく相手に分かりやすい形で伝えることを意識しています。
〈明日の質問は…… Q6.「指導者として、未熟な点や反省点はありますか?」です。〉
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2018年、平昌オリンピックの年に氷上のお殿様こと織田信成が、自身の、波乱万丈のスケーター時代など体験を交えながら、フィギュアスケートの魅力を皆さんにお伝えします。また、指導者であり解説者である厳しい視点は保ちつつ、初心者にこそわかりやすい、平昌オリンピックの見どころなどを解説。逆境でこそその強さと美を発揮してきた羽生結弦選手への思い、戦友・浅田真央さんへのメッセージ、松岡修造さんとの熱血対談も必読!